ペルソナという言葉を聞いたことはありますでしょうか?
ペルソナ設定とは自社の典型的な架空ユーザーを設定することを言い、そのユーザーが自社製品購入までのプロセスを想定しマーケティング戦略を練ることをペルソナマーケティングと言います。
より具体的で一貫したマーケティング戦略を練る際に使われる手法になりますので、ペルソナの設定方法や抑えておきたいポイントなどを解説していきます。
目次|この記事の内容
ペルソナとは?
ペルソナとは架空の自社ユーザーのことをいい、性別や職業、趣味趣向などはもちろんですがどのようなサイクルで生活しているのかや、生活領域、よくいくお店の種類、好きな食べ物、よく読む雑誌の種類などその人が本当に実在しているかのように詳細まで設定することが大きな特徴の一つです。
ペルソナ設定項目(例)
- 氏名
- 年齢
- 性別
- 職業・職種
- 年収 ・居住地域
- ライフスタイル
- 性格
- 趣味
- 価値観
- 恋人・配偶者・子供などの有無
- 将来の目標・希望
- 現在悩んでいること・課題に感じていること
- 出没エリア
- よく読む雑誌/新聞
- よく使うアプリ
- よく使うデバイス
- PC/スマホの1日の利用時間
ペルソナとターゲットとの違い
ペルソナとターゲットの大きな違いは設定する項目になります。
ターゲットで設定すべきは、どの層の顧客を狙っていきたいかが重要になってきますので、性別、年齢、年収など大枠の属性を設定し絞り込むことをターゲットと言います。一方でペルソナは個人を特定して、その個人をどのように購買活動に繋げていくかを策定するマーケティング手法になります。
ターゲットを絞ることでマーケティングの方向性や市場の規模、とるべき戦略の大枠が見えてきます。ペルソナを設定することにより、具体的にどのような施策を打っていった方がいいのかの詳細が見えてくるのです。
ペルソナ設定のメリット
対象のユーザー像をメンバーで統一することができる
「30代・女性」と聞いて皆さんはどのような人物を想定しましたでしょうか?
趣味はアウトドアで、キャンプが好きな女性ですか?それとも趣味は読書で休日は喫茶店めぐりをして本を読むの好きな女性でしょうか?
限られたキーワードだけで想像するとどうしても個人差が出てきてしまい、マーケティング戦略や具体的な施策を練る際に考えや意見がまとまらない、的外れな議論になってしまうケースがどうしても出てきてしまします。
事前にペルソナを設定しておくことにより、メンバーが共通の認識を持った上で議論を進めていくことができます。
ユーザーの心理や考えが理解できる
ペルソナは実際にその人が存在するかのように詳細を設定していきます。つまりこの人だったら何を考えるのか?この人の価値観はなんなのか?判断基準はなんなのか?までを想像していくことができます。
上記のことがイメージできるようになると、意思決定をする際のポイントを抑えた上でのマーケティング戦略などが打てるようになるので、今までの方法よりも一歩先をいった顧客に寄り添った形で戦略・施策を考案することができるようになります。
時間やコストの削減
ユーザーの共通認識や考えがバラバラな状態では、チームないの意見をまとめたり本質の部分を議論するのは難しいでしょう。
しかしペルソナ設定を行うことで、共通のイメージや考えを持ってプロジェクトに望むことができるので、マーケティング戦略が定まりやすくなり時間やコストの削減に繋がります。
ペルソナ設定のポイント
新規顧客の目線に立って設定する
ペルソナを設定する際のありがちなミスとしては、既存顧客をイメージして作ってしまうことです。
マーケティング対象は新規のお客様になるので、自社製品を知らない人を対象にペルソナを設定した方がいいでしょう。
逆に既存顧客をペルソナに設定するケースとしては、アップセル・クロスセル・囲い込みなどを行う際のマーケティング戦略を練る際は有効かと思います。
デモグラフィック・サイコグラフィックの観点から考える
デモグラフィックとは「年齢・年収・性別・家族構成」などの定量的な属性情報で、サイコグラフィックは「ライフスタイル・趣味・休日の過ごし方」などの心理的な特徴のことを指します。
ターゲティングはデモグラフィック視点で行われることがほとんどですが、ペルソナはサイコグラフィック視点も合わせて作成することが重要になってきます。
サイコグラッフィック視点で分析をすることにより、行動予測や商品購入の際の意思決定のポイントなども合わせたマーケティング戦略を打っていくことができます。
PDCAサイクルを回していく
一度作ったペルソナは定期的に見直して改善していくようにしましょう。
マーケティング戦略というのは初めから正解を導き出すのは大変難しいです。なのでPlan→Do→Check→Actionのサイクルを回して改善を繰り返していく必要があります。
マーケティング施策を振り返るタイミングで良かった点、悪かった点なども見えてくると思うので次のアクションを回す際にはペルソナ像も改善していくことで精度の高い顧客像が見えてくるようになってきます。
最後に
ペルソナ設定をすることで、具体的なマーケティング施策を行う際にたくさんのヒントを得られることができます。
マーケティングはトライアンドエラーの繰り返しで徐々に成果をあげていく施策がほとんどだと思いますが、ペルソナ設定を行うことでより短い期間と少ない失敗で目標を達成することができるようになります。
マーケティングを行う際は、是非検討項目の一つとして覚えておいてください。